シミュレーションとプログラミングの結合は天然的にWin-Winの組み合わせだと考えています。従来では解析者を軸に回っているシミュレーション作業を、プログラミングコードを軸に自動化、知能化にシフトすることにより、従来よりはるかに百倍、千倍以上の倍率で効率アップは期待できます。マシンラーニング(Machine Learning)技術を駆使して、シミュレーションのパラメータ適合、解析精度アップ、最適化、快速退縮モデル同定などに様々なアプリケーションを開発できます。
TAIThermは開発初期から一貫してプログラミングとの連携を重視してまいりました。今年6月下旬にリリースしたV2022.1からもっともパワフルなTDFIOPY(Python言語にサポートする完全なインタフェース)が実装されます。TDFIOPYによれば、Python言語でプログラミングするときに、TDFファイルのI/Oに制限なくアクセスできるようになりますので、Pythonベースでモデルセットアップとプロセシングがスムーズになります。
TDF I/Oとは
TDFファイルの読み込み、編集に支持するプログラミング・ライブラリです。
TDFIO何ができる
- カスタム・ユーティリティを作成
- Read / Create / Edit mesh
- Read / Create / Edit thermal links
- Assign Part properties
- Assign Material properties
- Assign Conduction Rules
- Access model results
- カスタム・ファイル・コンバーターを作成
- モデルのセットアップを自動化させる
- モデルセッティングを集約する
- 解析結果を出力する
TDF I/O vs User Routines
ユーザールーティングはTAIThermのソルバーより解析中に実行されるが、TDF I/Oはその制約がありません、解析前、解析後ともシェルまたはTAITherm以外のプログラムで実行されることが可能です。現時点TDF I/OはC++、Pythonのプログラミング言語に対応しています、ユーザールーティンが対応しているJavaScriptsは使えないです。ユーザールーティーンはメッシュとパーツ設定を読み込みすることしかできないですが、TDF I/Oはメッシュとパーツを編集することもできます。
TDFIOPYを活用する方法
- TAIThermまたはCoThermをパッケージしたインタラクティブ・シェルを使用する
- TAIThermまたはCoThermをパッケージしたインタプリタを使用してスクリプトを実行する
- Tidfiopy wheelsをPython環境(ver3.6~3.10)に実装する
- CoTherm journalsの中でtdfiopyを使用する
TDFIOPY活用事例
飛行機の過渡飛行プランシミュレーション
- 飛行シナリオ: 過渡的な飛行プランを考慮した飛行機のサーマル・マネジメント解析
- FlightAwareのデータソース(飛行速度, 飛行高度、GPS位置、飛行角度など)を本にシナリオ条件を作成
- 解析ソリューション: CoThermを使用してシナリオ条件をマネジメントし、TDFIOPYを使用してTAITherm熱モデルの境界条件をタイムステップごとに更新